「~~を甘やかしてはいけない」
よく聞く言葉で、一理あるように聞こえるんですが、
言葉の
定義が曖昧で、かつ
感情的な表現です。
経験的に、この表現を使うマネージャは、ある勘違いをしていることが多いです。
「支出を増やす = 甘やかし」という勘違い
以前、働いていた職場に、以下のような方針のマネージャがいました。
開発者にノートパソコンは極力買い与えない
(モバイル機器を持たせると、自席で集中して仕事をしなくなるから)
開発マシンの買い替えはギリギリまで行わない
(開発者がマシンパワーにかまけて工夫しなくなるから)
・・・断っておきますが、役所の話ではなく、ソフトウェアの開発現場の話です( -_-)
「投資 = 将来的価値への期待」というメッセージ
投資をしないと生産性が上がらず、製品開発の業務に支障を来します。
結果的に、
製品の品質や
社員の健康を削ることになります。
⇒ 参考:
「人手不足」ではなく「設備不足」
何より、投資の効果は将来にわたって継続します。
そして、それは投資をしなかった場合の
マイナスの効果も然りです。
つまり、先の例のマネージャは、開発者たちに
「君たちの将来には期待しない(だから投資もしない)」
と言っていたも同然なわけです。
これで、開発者たちがやる気を出したら奇跡です。
むしろ、このメッセージを敏感に感じ取った開発者から去っていくことになるでしょう。
マネージャが
投資計画を立て、
予算確保の努力を見せた方が
開発者たちはモチベーションを上げるのです。
「支出を増やす = 甘やかし」という政策の国
ここで、関連する経済ネタをひとつ紹介。
以前の記事で、佐藤健志さんの動画と共に、日本の消費税の歴史を紹介しました。
そして、この話を深堀したところ、更に面白い事実を知ることができました。
消費税導入の根拠とその帰結
日本で消費税の構想が初めて閣議決定されたのは
1979年の大平内閣です。
しかし、その原点は 1975年まで遡るらしいのです。
その年に発表された論文で、日本で初めて大型間接税導入が言及されたようなのです。
そして、面白いのは、消費税(大型間接税)が提案された根拠。
平たく書くと
「日本国民をこれ以上、甘やかさないため」らしいのです。
というのも、消費税というのは、
所得税や
法人税とは違い、弱者に厳しい税です。
無職の人からも、子供からも、災害の被災者からも、好景気・不景気に関係なく徴収されます。
大企業や高所得者からの
再分配なんて甘えは許さないってわけです。
そして、1989年に消費税が導入され、日本人は逞しく育ったのか?
政府が支出をしない(景気対策の努力をしない)状態で、
国民が努力するようになるはずもなし。
その国では、景気が停滞し、
生活保護受給者は増え続け、
「働いたら負け」というネットスラングが流行るに至りました。
そして遂には、需要は
外国人観光客、労働は
外国人労働者に頼る国に落ちぶれましたとさ。
めでたし、めでたし。
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