先日見た、佐藤健志さんの動画が面白かったので紹介。
※YouTube の動画が削除されていたので、ニコニコ動画の方も貼っておきます。(2020-09-29)
今日の記事は、動画の要約にもなっているので、
時間のない方は、先に記事の方をご覧ください。m(_ _)m
財政法
財政法は、1947年に施行された
国の財政に関する基本法です。
ただ、
第四条に非常に大きな問題を抱えた法律です。
財政法 第四条
国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。
但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
どういうことか?
平たく言うと、
「政府は、税収以上に支出してはいけない」ということです。
国家財政を企業や家計に例えるのは間違いなんですが、
敢えて例えると、以下のようになります。
企業の場合
(社長^ω^)製造業を立ち上げたぞ。
(社長^ω^)設備の導入に 1000万円かかるのか・・・
(社長^ω^)今は収入がないし、諦めて倒産しよう。
(部下゚ ロ ゚)ぎ、銀行から融資を受ければ・・・
(社長^ω^)将来世代へツケの先送りはできない。
家計の場合
(父^ω^)何!息子の手術に1000万円かかるって?
(父^ω^)でも、父さんの年収は 500万円だから、諦めよう。
(子゚ ロ ゚)い、いや、銀行から借りれば・・・
(父^ω^)将来世代へツケの先送りはできない。
そんな変な法律です。
そもそも論として、日本政府は
円の通貨発行権を持っているので、
国債が円建てである限り、債務不履行に陥ることはないんですけどね。
消費税
この財政法第四条に従うと
「国債は悪、増税は善」となるわけです。
(政府^ω^)将来世代への投資のために借入を行うなんてダメだ!
(政府^ω^)将来世代へツケを先送りしてはいけない!増税だ!
とか、おかしな発想になります。
ちなみに、増税したからといって、増収になるとは限りません。
特に消費増税は、
国内の消費が減る → 企業の売上が減る → 法人税の減収
さらに
企業の売上が減る → 賃金が下がる or 雇用が減る → 所得税の減収
となり、結果的に税収が減る事さえあります。
消費税の歴史
佐藤健志さんによると、消費税の構想が初めて閣議決定されたのが
1979年の大平内閣。
(総選挙で負けて実現せず。)
大平正芳氏は、なぜ消費税導入を望んだのか?
それは、彼が大蔵大臣(現・財務大臣)だった1974年に、
赤字国債の発行を行ったことに端を発するらしいのです。
税収が不足しているときには、景気を維持するために、
政府が支出を増やす必要があるから、何の問題もないのでは?(*'-')
そうですが、財政法には違反します。
「子孫に赤字国債のツケを回すようなことがあってはならない」
との思いから、消費税導入を望んだようです。
そして、その思いは
1989年の竹下内閣で実現します。
そして、それ以来、日本経済の停滞は続きます。
「将来世代のため」に導入した消費税が、
まさに将来世代を苦しめる結果になったわけです。
少し考えれば、実際に導入する前に分かった話なんですが。。。
理念だけ掲げるマネージャ
それで、マネージャの話はいつ出てくるんだ(*'-')
はい、すみません( -_-)
昔、働いていた職場で、こんなマネージャがいました。
毎年、年初めに、組織の(聞こえのよい)
目標や(聞こえのよい)
理念を話すのですが、
- 目標や理念を達成するための具体的な計画はない。
- 目標がどの程度達成されたかの具体的な報告はない。
- 当然、事後分析や改善策などは提示されない。
ということが繰り返されていました。
「一体に何をもとに、毎年の目標が決定されてるんだ!」という話ですが、
結果、現場が苦労するという状態でした。
要するに、崇高な理念だけ掲げても
- それを実現するための仕組みがない
- それを評価するための仕組みがない
- それを改善するための仕組みがない
という状態だと、ろくな結果にならない、ということです。
そして、理念だけ掲げる人ほど、現実から目を逸らし、悪政を実行し続けます。
まさに、
財政法の理念に従い、消費増税をし続ける日本の現状と同じ!
そんなマネージャには注意が必要です。
おまけ:奨学金
大平正芳氏は、1942年に
大日本育英会の設立に関して、査定を行いました。
そして、大日本育英会は現在、
「独立行政法人 日本学生支援機構」になっています。
そして、日本学生支援機構は、今こんなことをしています。
将来世代を援助するための機関が、将来世代を苦しめているという皮肉。
さて、大平正芳氏がもし生きていたら、
「こんな将来は望んでいなかった・・・」と言うのか、
「いや、それでも私の理念は正しい」と言うのか。
確かに、理念だけ掲げて結果を直視しないのは危険だ!と思われた方は、バナーをクリック!
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