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東からの放浪者

様々なソフトウェア開発を経験してきた視点から、開発、マネジメント、経済などについて書いています。
タイトルは、あるレトロゲームからのオマージュ。

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国民経済を知ろう(信用創造)

バセドウ病が再々発して、三度目の投薬治療を始めてました。( -_-)ヽ
数値も落ち着いてきて、調子も良くなったので、ブログも再会。


以前、似たような記事は書いたのですが、

→ 『国民経済を知ろう(お金の発行)

今日は、この記事では書かなかった概念を加えて話したいと思います。
いわゆる信用創造の基本概念のお話です。

お金は発行できる

当たり前のことなんですが、忘れてる人が多い。
お金の定義によりますが、基本的に個人でも発行できます。

経済主体・組織 お金の種類
政府が発行するお金 硬貨、国債
日本銀行が発行するお金 紙幣、日銀当座預金
民間銀行が発行するお金 銀行預金
企業・個人が発行するお金 約束手形、小切手

誰かの○○は、誰かの△△

国民経済では、以下の概念が成り立ちます。

  1. 誰かの支出は、誰かの所得
  2. 誰かの負債は、誰かの資産
  3. 誰かの赤字は、誰かの黒字

お金の発行とは、(2) に当たるわけです。

※例外は硬貨です。これは負債ではなく、政府の純資産になります。

お金の発行(信用創造)

世界初の硬貨は、紀元前600年頃のエレクトロン貨と言われていますが、
これは「世界初のお金」ではありません。

なんせ、借用証書もお金なわけですから。
借用証書の発行に、金属加工の技術なんぞいりません。

借入による支払い

話を簡潔にするために、以下のような原始的な世界を想定します。
住人は3人だけ。お金は、たまたま手に入れた百円硬貨が1枚。

信用創造① 初期状態

信用創造② 借入と借用証書の発行

欲しいものがあるけど、お金のない(青)さんは、借用証書を書いて(緑)さんからお金を借ります。
そして、そのお金(百円硬貨)で支払いをします。

信用創造③ 硬貨での支払い

(青)さんは、負債を背負うことになりましたが、柿を購入することができました。

借用証書での支払い

さて、この状態で(緑)さんが、何かを買いたい場合、何で支払えばよいでしょうか。

信用創造④ 借用証書での支払い

信用創造⑤ 「借用証書=お金」の発想

(赤)さんが、受け取りを承諾することが条件ですが、借用証書での支払いが可能です。
何せ、この借用証書は¥100 の価値があるわけですから。
(青)さんが、債務不履行にならない限りは)

万年筆マネーの発行

さて、ここで賢い人なら気付くはずです。
「あれ?百円硬貨なんか、いらないじゃん!」と。

信用創造⑥ 信用創造(万年筆マネーの発行)

さて、ここでおかしなことが起きてますが、ツッコまないでください。
現実世界で実際に起きていることですから。

借用証書で支払いが可能なら、硬貨を貸さずとも、借用証書を書いて渡せばよいのです。
なんせ硬貨と違い、書くだけで発行できますから。

ケインズ派の経済学者であるジェームズ・トービンは、これを万年筆マネーと呼びました。

信用創造⑦ 万年筆マネーでの支払い

これまた(赤)さんが受け取りを承諾することが条件ですが、
借用証書(緑)による支払いが可能です。


ちなみに、もし借用証書(緑)による支払いに関して、
「法律により受け取りが強制」された場合、どうなるでしょうか。

これって、現金紙幣じゃないですか。

※日本銀行券(現金紙幣)は日銀法により強制通用力が定められており、
 受取人は、受け取りを拒否することが出来ません。

お金の消滅

さて、お金の正体は借用証書です。
すると、お金の量は増える一方なんでしょうか。

信用創造⑧ 負債の返済

(青)さんが、所得を稼いで、負債の返済をしたとします。

信用創造⑨ お金の消滅

当然ながら、負債を返済した時点で、借用証書は消滅します。
つまり、このときお金は消えます。


お金は、誰かが借りたときに発行され、負債を返済したときに消える。


「国の借金(※)を減らせ」というスローガンが、如何にアホらしいか分かります。
しかも、今の日本政府は、私達の所得から徴税して、お金を消しているわけです。

※しかも、これは誤訳で、正確には政府の負債(Government Debt)です。

デフレ不況の日本で。何やってんだよ( ´_ゝ`)

今日のまとめ

  • 誰かの負債は、誰かの資産である。
  • お金は、誰かが借りたときに発行される。
  • お金は、負債を返済したときに消える。

今回は、仮想の単純化された世界でのお話をしましたが、
実際の銀行制度(信用創造によるお金の発行制度)が、如何にして誕生したのかは、
以下の動画が分かりやすいです。




信用創造に関する、より詳しい話は、こちらをどうぞ。

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コメント

プロフィール

HN:
なかば
性別:
男性
職業:
元ソフトウェアエンジニア
自己紹介:
東京のゲーム会社でゲームプログラマ。
家電メーカーで組み込みエンジニア。
その後、京都に移動して観光を楽しみながら
製品開発、業務改善、QA管理などを経験。
今は東京に戻って暮らしています。

詳細な自己紹介は、こちら

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