忍者ブログ

東からの放浪者

様々なソフトウェア開発を経験してきた視点から、開発、マネジメント、経済などについて書いています。
タイトルは、あるレトロゲームからのオマージュ。

ツイッターアカウントはこちら。

投資不足は取り返しが付かない

ソフトウェア工学分野の巨人、フレデリック・ブルックスは、
著書の中で以下のように述べています。

遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加はさらに遅らせるだけだ
(ブルックスの法則)


人月の神話-狼人間を撃つ銀の弾はない(フレデリック・ブルックス 著)より

あらゆる開発に当てはまると思いますが、特にソフトウェア開発において、
「人手でなんとかする」式を取っている組織は、問題解決ができないばかりか、
衰退以外に道はなくなります。

生産性の低い優秀な開発チーム

「何言ってんだ?」と思われたかもしれませんが、この様な開発チームは意外と多いのです。

マネージャ「あいつらに任せておけばいいんだよ」

といって、マネージャが投資や変革を怠るケースです。

それは無意識の事業縮小』で書いたのですが、
ソフトウェア開発というのは容易に規模が肥大化します。

そして放っておくと、いくら開発者が優秀だったとしても、どうにもならなくなります。

人員増加による生産性向上

こうなると、製品品質の低下スケジュールの遅れなどが目立つようになります。
こんなときに、マネージャが

マネージャ「最近、弛んでるぞ!プロ意識が足りない!」

などと、檄を飛ばしている職場には、衰退の道しかありません。
プロ意識が足りなかったのは、あなたですよ!マネージャさん(*'-')

投資は、次の投資の機会を生む

以前、『開発における生産性の誤解』の記事を書いたとき、
以下のような図を示したことがあります(大した図ではありませんが。。)

開発初期から始める投資

大事なのは「投資は次の投資の機会を生む!」という部分。

ソフトウェアに限らず、開発をしている会社というのは、
目の前の開発業務以外に、以下のような仕事を暗黙的に抱えています。

  • 新しい技術や開発手法への対応
  • 新しいビジネスモデルへの対応
  • 開発規模の肥大化への対応
  • 新製品の研究開発

これらにかかるコスト、特に「時間」は、どうやって確保するのか?
生産性を上げて確保する以外にないわけです。

二度と他社に追い付けない構造

もし、投資を怠った場合(「人手でなんとかする」式を採用した場合)どうなるか?

投資をしている会社は、次の技術やビジネスモデルへの対応を着々と進め、
投資をしていない会社は、現行製品の運用で手一杯

投資をしている会社は、新しい市場開拓も(相対的に)低コストで行え、
投資をしていない会社は、準備が足りず高コストになる。

そして、これが延々繰り返される。
二度と追い付けない構造になるわけです。

最終的に、投資を怠っていた会社は、以下の二択を迫られることになります。

  • 事業からの撤退(or 事業の売却)
  • 開発を完全に外部に委託(自社はブランドを貸すだけ)

今日のまとめ

  • 将来の不確実性(新技術の登場や市場の変革)への対応には、生産性向上が不可欠。
  • 「人手でなんとかする」式の開発組織は、生産性を低下させる
  • 投資を怠った開発組織は、二度と他社に追い付けない構造に陥る。

外注でなんとか凌いで、コスト(開発者たちの時間)を確保するのは?(*'-')

開発における外注と人材投資』で書いたように「外注とは人材投資」
意味合いがありますが、当然、早めにかつ計画的にやらないと意味がありません。

開発をすべて外部に委託するだけの状態に陥ると、
自社からノウハウが失われるので、取り返しが付かない状態は変わらないのです。

そして、優秀な開発者たちは「自分の会社が投資をしているか?否か?」をよく見ており、
組織の将来をいち早く予測し、「辞めるか?否か?」を決めてる場合が多いのです。

特に若い開発者にとって、組織の投資不足は、
「自分の成長の機会が奪われている」と同義なので、将来の死活問題でもあるのです。
確かに、投資不足は取り返しのつかない事態を招く!と思われた方は、バナーをクリック!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓


PR

コメント

プロフィール

HN:
なかば
性別:
男性
職業:
元ソフトウェアエンジニア
自己紹介:
東京のゲーム会社でゲームプログラマ。
家電メーカーで組み込みエンジニア。
その後、京都に移動して観光を楽しみながら
製品開発、業務改善、QA管理などを経験。
今は東京に戻って暮らしています。

詳細な自己紹介は、こちら

カレンダー

11 2019/12 01
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31